地震を経験してからの事




地震を経験するまで私個人では災害には無縁で悪く言えば他人事の様に思えていました。

昨年は地震だけでは無く、記録的な豪雨もあり、一年で一生分の災害を経験した感覚もあります。

それを経験したからこそ、何か今になると災害に対しての見方も変わってきたと思います。

 

・日頃からの備える事。

あれだけの余震もありました。未だに余震が起こる事もあります。私はまずは災害に対しての考え方を改める事から行いました。「地震は起きる」という事です。日本は地震国ですからそれまで全く地震が起きなかった事はありませんが、これだけ大きな地震もあるという事。それは日本中どこでもあり得る事です。地震だけでは無く災害は起きます。それがいつ自分に降りかかるかもわかりません。

物の備えも大事ですが考え方を変えて備える事も自らの命の守る事に必要と思います。

私は避難所の事も被災して初めて知りました。それまでは関心も全く無く、自分が住んでいる地域で

避難所に指定してある場所も知りませんでした。地震を経験してから改めて避難所の事も調べました。

また避難する時に必要な物も備えないといけません。最低限過ごせる食料や衣服、毛布をまとめています。また水用のタンクや懐中電灯、ラジオ等、避難生活を数日過ごした上で必要になるものをまとめています。

日頃生活している部屋の中は自分の身長より高くなるような棚を全て無くしました。もちろん高い位置に物を置く事も極力避けています。

災害に無縁の地域はありません。これだけ年中災害が起こる日本でもあります。改めて自分が災害に

直面したらと考えて色々備える事が必要と思います。

これだけの地震を経験した事で私個人は日頃の生活を見直す良いきっかけになったと思います。



 

・精神的なダメージ

身体的に怪我が無くとも後々に来るのが精神的なダメージです。今になって思い出すと最初の前震の

時は、何が起きているかわからないまま避難をしたと思います。自分が置かれている状況を認識するのが良く出来ていないというか自然に体が動いていたというか。

テレビでの報道を見てもこれが自分が住んでいる熊本なのかと信じられないし、崩れ落ちた熊本城の

石垣を見て涙も出ました。未だに私は被災をした場所に来るとあの瞬間の事がフィードバックしてしまいます。また地震が起きてから1年後、SNSで友人知人が地震当日の写真を多数載せていたのを見て気分も悪くなりました。また母親も地震が起きた当日はタンスの下敷きになったり、扉は歪んで部屋から出れ無くなったり大変な思いをしました。怪我無く済んだのですが、数ヶ月体調を崩して家事も出来なくなりましたし、未だに夜一人で過ごす事が出来ません。

私や私の家族だけではありませんが未だにそう言った精神的なダメージを負っている人がいます。

 

・SNSの事

熊本地震に限らず、災害時にSNSで心無い投稿を見ます。情報を収集する為に避難している時は

SNSを見ます。良かれと思い、情報を拡散する人もいますが遠くの場所で災害を受け避難をしている

人に何の情報が有益なのか、それが真実なのかしっかりと見極めて拡散をして頂きたいです。

個人で記録として写真を残す事は必要と思うんですがね、それをいつまでも不特定多数が見るSNSに載せるのも個人程にはどうかと思います。

 

・1年経つまでの事。

比較的に熊本市内中心部は早く動き出したと思います。中心部のアーケードも早くから開けているお店も多く、またアーケード内で炊き出しをしている所もありました。普段、販売をしない弁当を売り出している飲食店もあったりしてコンビニ弁当ばかりでうんざりしていた自分にしてはありがたい事でした。早くから街の灯りをともして普段通りの生活を過ごそうという意識が商店街の人たちに浸透していたとも聞きました。

しかし被害が酷い地域では避難所で満足に食事も行き渡らないような状況であったと聞きます。私は早くから街中が賑やかになる事は良い事と思いましたが全てが元どおりになっていない現実を忘れないようにしっかり現実を見て生活をしました。

最近になって私が住む地域ではようやく建物の取り壊しが徐々に始まっていますし建物を覆うブルーシートがまだ見える土地もあります。何か風景も変わってしまって別の土地に来た感覚もありますが、1年過ぎてもまだまだ終わっていないし、まだ1年なんだと考えています。

 

・復興支援と娯楽。

復興支援の為に色々な著名人やミュージシャンが熊本にきました。普段好んで音楽を聴いている私でも避難生活を過ごしていた時にはまともに音楽を聴く事が出来なかったし、普段通りの番組が流れていてもテレビやラジオは気分が悪くなり観たり聴く事が出来ませんでした。しかし災害を受けた私個人に力を与えたものは音楽でした。地震が起こって数ヶ月後、熊本の復興支援の為に行われた音楽ライブが数回行われ、足を運びましたが聴いていて涙が出てくる程力を与えてくれた出来事でした。

こうしたライブが行われると県外からも足を運ぶ人がいます。そうすれば経済も回ります。また長い避難生活で不足するのも音楽をはじめとした娯楽です。

 

まとめ

地震から1年過ぎて生活も変わりました。私以上に変わった人もいます。またまだまだ余震の恐怖に

怯えながら過ごしている人もいます。地震だけでは無く、災害はいつどこで起こるか、わかりません。決して他人事と考えず、大きな地震は起きるものと考えて想定し、過ごしていって下さい。



近年の地震の発生状況

地震に備えて準備しておくもの

地震発生時に取るべき行動

避難所の生活

地震を経験してからの事