避難所の生活

地震だけでは無く、大きな災害が起きた時には避難所へ逃げる必要があります。

何よりも自分や家族の安全を確保する為です。地域の体育館や集会所、学校が避難所になっています。私も熊本地震の際は10日間ほど避難所での生活を経験しました。10日間ほどでも中々大変で過酷な生活でありました。その避難所での生活の事を書き出していきたいと思います。



 

※災害直後

私は地震が起きた直後は実家近くの中学校に避難をしました。体育館の中に多数の人が集まり、異様な雰囲気の中で夜を過ごしました。余震が起きる度にギシギシと音が響いて驚く人の声、落ち着こうにも落ち着けません。寝る場所も確保出来ても隙間に人が入ってくる感じで中々ゆっくりは寝る事も出来ませんでした。避難所の入ってからの最初の夜はかなり体を小さくして寝た覚えがあります。

仕方無い事ではありますが不安感を抱えた人ばかりの場所でもありますから正直な所、避難所に来たからの安心はありませんでした。

 

※食料や支援物資

熊本地震の前震が起きてすぐはコンビニも営業している所もあったので両親と合流する直前にコンビニにより残っているおにぎりやお菓子を買い込みました。

しかし本震が起きてすぐは営業しているお店もありませんし、食料の調達もすぐは難しくなります。

避難所にいると一人決まった数ではありますがありがたい事に支援物資を頂く事が出来ます。数日後、コンビニによっては普通に残っているものを販売をしていたんですが私がいた避難所の近くのセブンイレブンは支援物資として店にあった物を無料で配布しに来られました。私がいた避難所では1日2回ほど食料の配給がありました。

数日はパンかおにぎり、水1本で家族や複数での避難の場合は数個入ったパンを渡されていました。数日後はカップラーメンやインスタントの炊き込み御飯など何か

メニューが楽しみになっていた覚えもあります。

食事だけでは無く、支援物資の配給もあります。主に生活用水やおむつ、生理用品など準備してありました。また毛布や保温マットの貸し出しも行われていましたが準備してある数が少ないため、十分に行き渡っていませんでした。

 

※車中泊避難

災害が起きて問題になるのが「車中泊避難」です。私も避難所生活はほぼ車中泊をしていました。熊本地震でも多かったと聞きます。しかし「エコノミークラス症候群」で亡くなる被災者の方も出てきて危険訴える報道が多くありました。

 

○エコノミークラス症候群とは

同じ姿勢で長時間座っていると血液の流れが悪くなって血管の中で血液凝固が起こってしまう病気の事を言います。実際の病名は静脈血栓塞栓症」という名前だそうです。

では危険という報道が多くあるのに何故「車中泊避難」をするのでしょうか。

ネットで調べてみると建物への信頼性等ありました。避難をしていて大きく軋む音を聞いていると本当大丈夫なのかとも思えましたし、間違えでもありません。しかし私個人で感じた事で実情として避難所内での居場所が確保出来ない事がありました。避難生活が長引けばダンボールなどで仕切りを作ったり仮設住宅などができてプライベートという物を守れますが数日はそんな物もありませんから逆にストレスを感じてしまいます。また中にはかなり広く場所を確保している人もいたりして居場所を見つける事を苦労します。実際、私も建物の中に場所が無く、外の屋根付きの駐車場で一夜を過ごしました。

車中泊避難はいくらワンボックスカーみたいに大きな車でもオススメはしません。

本当に危険です。仕方無く車中泊避難になる時は足を伸ばせるように工夫して寝れるような姿勢を取ってください。また水分を必ず取る事、トイレを我慢しない事を心がけて下さい。

私が車中泊をした時は車をトイレに近い場所に停めました。また水分も水だけでは無くスポーツドリンクを常備しておきました。

学校の運動場の隅に留めていたので早めに寝たくても子供たちが遊びまわっていて眠れなかったという事もありましたが良い経験になったと思っています。


※電気、トイレ

避難所で過ごす上で困ったのが電気でした。一番確保しないといけないのが携帯電話の充電。普段から充電用のバッテリーを持ち歩いているのですがすぐそれが使い切ってしまいます。私だけ困っているのでは無いので職場と避難所で時間を見ながら充電をする様にしていました。

トイレは主に過ごしたのが中学校だったんですが常設してあるトイレを当初利用していたんですが水が使えないと無理して使うと使えなくなります。数日後、仮設トイレが設置されてそこを主に利用していました。しかしこうして数日過ごすと清掃する人もいない訳ですから不潔になります。手洗いは当たり前ですがトイレを使った後にはアルコールの除菌液で手を消毒していました。

 

※過ごす上で困った事

避難所生活を数日過ごすと変な話ちょっとした余震も慣れてしまって何かアウトドアキヤンプをしているような変な感覚にもなっていたんですが、実際に体験していて困った事もありました。

 

・プライベートの空間がない。

仕方無い事ではありますが広い場所でも限られた空間に多くの人が集まる訳です。

一人で一息つきたくても誰か必ず入ってきます。だからと言って悪態もつけないし場所も共有するのですが。

 

・共同生活

状況を考えてそれを受け入れないといけません。しかしそれに適していない人もいます。水洗のトイレですから使用しないで下さいと記されていても使う人もいたり、コンセントを独り占めしたりする人もいたり。だからと言ってそれを注意する人もいません。

 

・ストレス

避難所にいて、私は先の事を考えると不安感も強くなるしストレスも感じていました。自分の安全を確保する為には仕方無い事ではありますが。私は震災の翌日からぼ仕事をしていたので何か被災した感覚も無く、当時は普通に日常を過ごしていた感覚もありました。

避難所にいるのは共同生活です。しかし先に書いたような非常識な人に何かストレスを感じつつ過ごしていたと思います。

避難所での生活も無償で仕事をされているボランティアの方達がいるからこそ成り立ちます。また共同で生活をする場所です。何よりも自らの安全を確保するのが一番ですが避難所生活になる場合は他の人に迷惑をかけず、安全にまた快適に過ごせるように努めていただければと思います。



近年の地震の発生状況

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地震を経験してからの事